心の謎
「麒麟の翼」(2012)
このところ乱発している東野圭吾原作の映像化作品の中でも、人気と完成度の高さを持ち合わせ、TVドラマから劇場へと歩を進めた加賀恭一郎シリーズのひとつであり、最高傑作と名高い本作。
著者曰く、
「家族を描いた『赤い指』と人情を描いた『新参者』を融合させた」
まさにこれに尽きます。
TVシリーズでは毎週の如く山場が用意され、巧みな演出も相まって、我を忘れ号泣していた覚えがあります。
その後TVスペシャルとして放映された「赤い指」も当然完成度は高く、すっかり本シリーズのファンになってしまったところに、映画化のニュース。そしてついにパッケージ化、あの感動が三度蘇るのです。
主演はもちろん、阿部寛。他のキャストもシリーズから引き継がれています。そして本作のメインとなる事件の関係者として、中井貴一、新垣結衣、三浦貴大、松坂桃李、劇団ひとりらが顔を揃えます。
ドラマ同様、徐々に明らかにになる真相と深い人間関係の描かれ方が見事で、まさに "心を揺さぶられるクライマックス" を迎えたときには、もはや感動という言葉だけでは言い表せない、自らが自らを突き動かすような強い動機を禁じ得ません。
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