こころとこころをつないでる、かすかなひかり

「ビッグ・フィッシュ」(2003年)

誰もが待ち望んでいるのに口に出せなかった、そんな映画をティム・バートンはとうとう作ってしまった。


こんな言葉を使うのは適切ではないが、あえて言うならば「完璧」な映画である。おおまかにはファンタジーであることに間違いはないのだが、彼はその自ら生み出した創造の世界や価値観を自然に飲み込ませる天才なのだ。つまり、先読みなんてさせないというか、その瞬間瞬間を釘付けにするというか。

美しい舞台の中にほんの少し黒い花を咲かせる独特の世界は健在。憧れ、夢、おとぎ話。それらがこれ以上ないだろう絶妙の間で畳み掛けてくる。愛すべく完璧なのだ。


僕らはずっとこんな魔法を待っていた。

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