本作はアメリカのTVドラマシリーズで、アメリカの連邦議会議事堂がテロリストにより爆破され、大統領・副大統領以下の閣僚がほぼ全員死亡してしまったことから、閣僚の中で唯一生き残った主人公が大統領職を継承しなければいけないことになってしまう事態を描いた作品。タイトルの「サバイバー」とは、アメリカで実際に一般教書演説の際に行われている、大統領継承権保持者のうち1人を議会議事堂から離れた場所に待機させる「Desinated Survivor（指定生存者）」制度に由来しています。

主人公役がキーファー・サザーランドなので、どうしても「24」シリーズと比べてしまうのですが、あえてそのまま比較するならば「政治版24」と表現できそうな内容と言えます。突然の大統領就任から立て続けに起きる様々な政治的な難題に、試行錯誤しながら誠実に立ち向かう主人公の様子は、少し気弱で落ち着いた立ち振る舞いのジャック・バウワーといった感じです。

また、小難しい政治の話を分かりやすい演出で描き、加えて並行するテロリスト追跡劇もかなり面白いのも本質の特徴。肩ひじ張らずに見ることができて、でも緊迫するストーリー展開に思わず力が入ってしまう、そんな作品に仕上がっています。

本国アメリカでは残念ながらセカンド・シーズンで打ち切りが決まったらしいのですが、とりあえず現在レンタルリリース中のファースト・シーズンは掛け値なくお楽しみいただけますよ。

2018.07

押し寄せる難題に立ち向かえ！【海外TVドラマ】「サバイバー: 宿命の大統領」